医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
住所:〒224-0003 神奈川県横浜市都筑区 中川中央1-37-9 TNKビル2F 
電話番号:045-914-6560

コラム

この10年ほど、地域誌に毎月載せていたコラムです。内容的に少し古い記事もあります。

2019.10.04

2014年10月 閉経前の月経状態

私事ですが、先日、2回目の車検を受け、購入してから6年目に突入しました。本当に国産車は壊れにくいです。我が家の車は「絶好調」です。
その時ふと思ったのですが、まだ閉経していない40代の月経不順について、よく「もう閉経になるんですよね?」と聞かれます。閉経は車で言ったらエンジンの耐用年数が来てもう動かなくなっている状態です。つまりエンジンのパワーが全く出ない状態になったことは卵巣からの女性ホルモンの分泌が止まったことに相当します。ですのでエンジンのパワーチェック(血液中卵胞ホルモンの測定)で診断できます。
では40代の月経不順はどうなのでしょうか?車の車検で例えると、エンジンOK,ハンドルOK,アクセルOK,ブレーキOK,バッテリーOK,ギアOK・・・などなど、全て個々に調べると全く問題無い方がほとんどです。つまり、いろいろなホルモン数値などを調べても全部正常値の方が多いのです。では、何がダメなのでしょうか?それは、加齢に伴って、操作方法を間違えるから動かないのです。普通、エンジンかけてから車を動かしだすのに、エンジンだけかけるのを忘れてほかの操作をしても車は動かない。つまり月経が来ない。逆にギアはニュートラルにしていないといけないのにローに入れたままエンジンかけてしまって急発進する。つまり、月経が止まらない。こんなことが起こっていると解釈できます。ですので、もちろん車検(血液検査)は、必要であれば実施しますが、それが正常だった場合、自動車教習所のような操作方法の指導(漢方薬・低用量ピル・ミレーナなど)をして、不都合な月経を調整は可能です。
クリニックを車検工場・自動車教習所と思っていただき、どんどん利用してください。皆さんもたぶん「絶好調」だと思いますので・・・。(人を車に例えてごめんなさい。でも、車大好き世代なので車に愛をこめて書きました)

2019.10.04

2014年9月 はらおび

妊娠5ヶ月頃の戌の日に着帯の儀式をする事があります。また腹帯は巻いた方がいいのですか?ときかれる事があります。これは日本の風習のひとつで欧米人は巻いていません。それを受けて今は少なくなりましたが、いわゆる「欧米カブレ」の産科医が欧米では巻いてないので巻かなくていいといっていた事があります。
実は腹帯にはいくつかの効用があります。まず一つは保温、そして軽度の衝撃に対しての防御です。でも一番の効用は巨大化した腹部を身体・腰全体で支えることにあります。以前日本人の身長は低めの事が多く、しかし、胎児の体重は今とあまり変わりませんでした。そのため腹部の丈が短いために尖腹といって、とがったお腹になって、それを脊柱のみで支えようとすると脊柱・腹部先端間の距離があるため、ちょっとした姿勢の変化でも強く脊柱に回転の力(ヨーの力)が加わります。そのため、それを防ぐために腹帯をすることによって腹部全体でその力を受けて分散させている点にあります。巨乳の方のブラジャーと同じ原理でフィットさせて動きを軽やかにする目的です。そのため腹帯は今でも腰痛を防いだりする効果があるのでコルセットタイプ(妊婦用の)も効果が同じです。ただ、戌の日というのは戌と犬が同じ発音なので、犬に安産が多いのにかけて、げんかつぎでその日にしているだけですが・・・。でもその日に巻く場合は当院では朱の墨で「寿」と書いて着帯をして差し上げてます。
ちなみに当院で診察している欧米人の妊婦様に腹帯の事を教えて差し上げると「スゴく楽でいい」とおっしゃる方が多いです。実は欧米人の方がこの事を知らなかっただけで、微乳でもブラジャーすると楽なのと同じ原理なのです。
「欧米人がしてないからしなくてよい」なんていうと、まるで昭和の日本人の「欧米カブレ」みたいで、一寸恥ずかしいですよね。

2019.10.04

2014年8月 月経のずらし

夏休みの期間で月経をずらしたいとおいでになる患者様多数の今日この頃です。基本的には予定の月経を中用量ピルで月経が来ないままにして行事の後に発来させる方法をとります。よく早めに月経を起こすという方法を希望される方がいらっしゃいますが、他院でその方法で月経を起こしたにもかかわらず、一寸だけ出血しただけで、結局、行事の日程に予定通りの月経が来てしまって困って当院へ駆け込まれる方もいらっしゃいます(「早めに起こしてあげる」といわれた先生のところには、うまく行かなかったのでその患者様は行かれないので、その先生はそれがうまく行かなかったことを永久に知らないままなので、毎度その処方方法を繰り返されていますが・・・)。よって基本は後ろにずらすのが一番です。
薬は基本的に中用量ピルです。稀に低用量ピルの連続服用という方法も使います。両者ともにエストロジェン・プロゲステロン合剤なので血栓症のリスクがある点と妊娠しているかもしれない方は服用ができません。また、年齢が若すぎる(小学生とか)と身長に影響がでますので当院では治療目的以外の今回のような場合は処方していません。さらに、吐き気と浮腫みが來る事があるので当院でのお勧めは既に予定がわかっていたら行事に重なる月経をずらすのではなく、その前の月の月経を既にずらしておいて薬を飲まずに行事に望めるように計画する説明をしています。特に自分自身の結婚式などは若干の浮腫みも自分で納得いかなくなりますから(高額のエステしたのに「浮腫み顔」なんてことになります)。ずらしたい方は予定が判れば早めの受診がよいと思います。
とかいってるわりに、この文章は8月下旬頃に読んでいただくわけで、私ももう少しこの話題を早く書けばよかったです。ということで冬にずらすときの参考にして下さい。

2019.10.04

2014年7月 不妊症の第4番目の因子

不妊症の原因を説明する際に数年前までは3つを挙げていました。その3つとは「排卵してますか?」・「精子は元気ですか?」・「卵管は通ってますか?」です。でも、近頃は4番目のはなしをもっぱらお聞きすることが増えました。その4番目とは・・・「夫婦生活が普通にできますか?」ということです。私が医師になったばかりの30数年前頃、夫婦生活のタイミングの指導の際に「排卵日の前は禁欲しておいてくださいね」と説明したものです。そうでないと連日そして1日に数回も夫婦生活をしている方もいらっしゃったため精液が希釈された状態になる事があったからです。
現在は逆にタイミング法の指導をすると夫婦生活は1回のみで済ませたいという方が増えました。また、いわゆる「中折れ状態」となり射精に至らず終わるケースも増えています。特に「中折れ」の方が多くなり、そのことがきっかけになって夫側が自信を失い、今度は勃起不全になり、性交渉そのものもままならなくなった方もいらっしゃいます。先生に相談する際、この話は切り出しにくいとは思いますが、その点については当院では必ず最初にお聞きしていますが、自分から話すようにしないといけないクリニックだった場合は、がんばって話してください。
30~40年前には「夫婦生活をしないことが普通!という方」はすごく少なかったです。そういえば花粉症なんかもその頃そんなにいなかったです。社会全体に何かもっと根深い原因があるのかな?と考えている今日この頃です。

2019.10.04

2014年6月 ミレーナについて

ミレーナとはIUS(intrauterine systemの頭文字です)という、避妊用の子宮内に装着するいわゆるリングです。
今までよく言われた避妊用のリング(IUD)は、挿入することによって物理的に妊娠しにくくすることがほとんど(一部銅線などが封入されたものもある)で、避妊の効果は低用量ピルには到底及びません。一方、低用量ピルは避妊効果が抜群でさらに月経量の減弱から月経痛にも効果があり、月経前の心身の変動、つまり、月経前症候群の緩和、ニキビの出現の抑制なども効果があり色々な意味で使いやすいものでした。しかし、低用量ピルには血栓症のリスクが常につきまとってしまっています。実際に亡くなられた方もいらっしゃるため厳重に管理していても、気持の上では心配される方も多いのではないでしょうか?
ミレーナは避妊用リングの軸部分に黄体ホルモン「のみ」を持続放出するペレットを仕込んであるため、一旦装着すると5年間の避妊の効果があります。さらに黄体ホルモン「のみ」の補充をされているため血栓症のリスクがありません。極端に言えば、血栓症の既往のある方でも装着可能です。一寸困る点は装着後半年前後までの不正性器出血がありますが、逆に、その半年以降の4年間から4年半の間はほとんど無月経になります。つまり、月経困難症や排卵痛、月経過多症などは全く起こらなくなることと子宮内膜症は5年間かけて治療したのと同等の効果を得られます。
近頃の低用量ピルで血栓症について不安に思われている方々にとっては福音です。今はまだ自費ですが適応症があるのならば今年の10月くらいから保険適応になって非常にコストパフォーマンスの高い治療法になると考えています。
かかりつけの先生に相談されるといいでしょう。

2019.10.04

2014年5月 子宮頸癌の予防接種

公費で補助される中学生と高1の女子についてではなく大人を対象とした話をします。
子宮頸癌の予防接種はHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐことを目的としています。HPVには色々な型があってそれぞれに特徴があります。一般的に癌を起こすものをハイリスク群と呼んでいます。代表的な予防接種のガーダシルを例にとって説明しますと、16型、18型、6型、11型を防ぐとされています。一方、ハイリスク群は13種類あって、そのうち、自然消滅(自然に治ってしまうという意味)を見込めるものと自然消滅しにくいものとに分けられます。ハイリスク群は自然消滅しにくい16、18、31、33、35、45、52、58型と自然消滅が見込める39、51、56、59、68型の合計13種類です。ただ、消滅してくれるまでは「悪さ」をしますので消滅しやすい型でも癌化させる事があります。
ここからが今回の本題です。正式に表明されているものではないのですが、ガーダシルには正式に効果のある先ほどの4つの型以外にも、実は予防接種をすることによって弱いながらも31、33、35、39、45、51、52、56、58、59型に対しての抗体を作ることがわかっています。そのため、既にHPVの感染を受けてしまって子宮頚部細胞異形成があったり、高度異形成やすでに癌化して円錐切除等を受けている方に対しても予防接種によって抗体産生がしっかりされることによってHPVの成育を抑えることが可能かもしれないとの報告があります。実際には円錐切除後に上記の型の範囲であった方は予防接種をして再発頻度が落ちたとの報告もあります。現在、さらに研究されていますので、そのような報告には眼を光らせていてください。もう私には関係ない(もうHPV感染してしまっているので・・・)と思っている方も十分接種対象になり効果を見込める可能性があります。
公費の予防接種は今回何もコメントしません。上記の事に関して興味があれば医療施設で相談されるといいでしょう。

2019.10.04

2014年4月 インフルエンザのお薬

未だにインフルエンザに感染する方がいらっしゃいます。今年は流行が長引いている上に当院でもA型インフルエンザとB型インフルエンザの両方にかかって2回インフルエンザになった妊婦さんもいらっしゃいました。これに追加で以前言われた「新型インフルエンザ」まで含めると3回感染した方もいらっしゃるそうです。今年のインフルエンザはタミフルが効きにくくてリレンザでないと改善しない方もいらっしゃいました。この度、タミフルもリレンザも効果の無いインフルエンザ対しての特効薬として「アビガン錠(ファビピラビル製剤)」が平成26年3月24日に厚生労働省で承認されました。
しかし、この薬はインフルエンザに対して使用するのは今までの薬の効果がないことが大前提で、安易には投与されないと思います。インフルエンザに対しては非常に効果的なようですが、この薬は重大な問題を抱えています。この薬の副作用のため動物実験において妊娠初期に胎児死亡・胎児奇形が確認されていて妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、さらにコメントがついていて妊娠の可能性のある場合は妊娠検査を行ってからでないとだめな点、避妊も必ず実施するように指導する必要があるとのことです(ここまでうるさく言われる薬は珍しいです)。また、精液中にこの薬は移行するため、きわめて有効な避妊方法を選択しないと、妊娠した際、男性から「精子」+「この薬」のセットがくることになります(不妊症で治療中の方は要注意です)。また、妊娠中にこの薬を飲んでいる男性との性交渉は禁忌です。
よほど大雑把に薬を投与する先生で無い限り、妊娠のことに関して「口がすっぱくなるほど」言われてからこの薬が処方されるはずです。ただ怖いのはネットなどで海外から個人の自己判断で薬を購入したりする方もいるので、その際は厳重に注意すべきだと考えます。
最初から「奇型を起こします」といわれて承認された薬は久々でしたので今回述べさせていただきました(ちなみにタミフルやリレンザによる奇型の報告は聞いたことがありません)。

2019.10.04

2014年1月 「低用量ピルの副作用について心配されている女性へ」の見解

平成25年12月27日付けで日本産科婦人科学会から見解が出ていたので今回はこれについて以下にその概略を書きます。低用量ピルの副作用である静脈血栓症による死亡例が報道されたのを受けての見解だそうです。
低用量ピルはご存知のとおり避妊の目的だけではなく月経困難症や子宮内膜症なのに対しても有効な治療薬です。しかし服用している女性において静脈血栓症による死亡例が出たため、その実態については厚生労働省研究班で調査中とのことです。静脈血栓症発症の頻度は低用量ピルを服用していない女性で年間10000人に1~5人に対し服用していると3~9人です。妊娠中は5~20人、産後12週間までだと40~65人です。よって、分娩後などと比較しても頻度は低いです。静脈血栓症を発症して致命的な結果となるのは100人に1人で低用量ピルの死亡率は10万人に1人となります。低用量ピルを服用している最中にACHES(腹痛・胸痛・頭痛・視野異常/舌のもつれなど・下肢の強い痛みなど)があれば医療施設に受診するようにして下さい。低用量ピルは女性のQOL向上に極めて有効ですが、一旦静脈血栓症を発症した場合、重篤化することもあるので必要に応じて受診するようにして下さい。・・・とのことです。
私の見解としては、ただ確率で説明されても納得できない部分もあります。妊娠中や産後はある意味女性にとっては一大事な時でいろんな意味で覚悟を決めている状況と思います(例えば妊娠してない時お腹を切る話は納得できなくても帝王切開の時は納得する方が圧倒的に多い)。一方低用量ピルを服用している時は平時であってあくまでも「QOLの向上の目的」での服用している状況なので一概にその頻度計算だけで納得できるのかな?と思います。どのように防げるのか、どのように管理するとさらに安全なのか、そういう方向性が出ないと気がかります。「必要」な方のみが服用するというのが、どの薬にもいえることで、処方した以上は当院では当然管理下におくことにしています。でも低用量ピルは非常に良い薬ですので・・・。

2019.10.04

2013年12月 Yesterday ♪~~

ポールマッカートニーのコンサートに行ってきました。20数年前にも東京ドームでのポールのコンサートに行ったのですがその当時と変らずポール自身もスゴく元気で、またすばらしいコンサートでした。30数曲ほとんど休みなく水も取らずに歌いきっていました。
なんと! 71歳だそうです。
その時、ふと違うことを考えました。「ぼくも、まだやれるじゃん」と・・・。
お産をとるのはおめでたいので大好きで今でも時々、分娩介助をしているときの夢を見ます。コンサート翌日、早速、分娩をとるクリニックに再構築することを計画するぞと奮起しました。ところが、その日の検診の時、たまたまなのでしょうが、二人の妊婦様から分娩場所を変えたいといわれまして、その理由をお聞きしたところ、分娩予定にしていたところの先生が倒れて急に閉院になったとのことだったのです。興味本位でお聞きすると、私と同い年くらいの先生だったそうです。私も日赤の病院でほとんど自宅にも帰らず、分娩と手術に明け暮れていたとき、このままだと死んじゃうかも、、、と思って、分娩を止めたことを思い出して、結局、分娩を扱う病院構想は1日でしぼんでしまいました。
今でも「先生のところでお産できるなら、帰省しないでここで産む!」というリップサービスをしてくださる方がいますが、今の診療も、夜中でも救急対応しているので、それが一人で行うベストの診療だと思っています。
分娩を扱っている先生は本当にお身体にご自愛ください。
だからポールマッカートニーはスーパースターなのですね!

2019.10.04

2013年11月 40歳代後半からと女子小中学生とは似てる

いったい何のことかというと・・・月経の傾向です。
よく40歳代後半から50歳代にかけての女性の方が、月経不順になって「もう更年期ですか?」ということでおいでになります。更年期障害は女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストラジオール)が減少することによって起こるもので、時期としては閉経もしくは閉経間近をさします。したがって、しっかり月経があった場合は更年期障害ではありません。
今回のテーマは月経不順のことですが、色々な病気(高プロラクチン血症とか甲状腺疾患とか)によって起こるものとは別に「年齢に伴っての変化」の月経不順です。
大体、40歳代後半からの「3年弱」が小中学生の「1年」くらいに相当します。どういうことかというと計算しやすいように仮に初潮が12歳だったとし閉経が52歳だったとすると、12歳から1年たった13歳当時の月経不順と52歳から3年引いた49歳当時の月経不順は似ています。同様に初潮から2年目の14歳頃の月経パターンと閉経から6年引いた46歳頃の月経パターンは似ています。ですので、100歳くらいのおばあちゃまが「赤ちゃん帰り」するのと似ていて、40歳代後半からの月経周期の変動は年齢的変化なので仕方がありません。ただ、調整は自由に効きますが。
40歳代後半からの月経不順が起こってきたら「3年に1歳ずつ」若返っていっていると思うといいかな?と思っています。ご自身がセーラー服を着たり、赤いランドセルを背負っていた頃、経血の扱いにまだ不慣れで「ママ~!大変!どうしよう!」なんて言ってた頃の若い自分にもどっていっていると考えるのもいいのかな?と思います。

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