医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
住所:〒224-0003 神奈川県横浜市都筑区 中川中央1-37-9 TNKビル2F 
電話番号:045-914-6560

妊婦健診(産科外来)

当院の産科について

妊娠中はとても幸せになる反面、何気ないことが影響するのではないかと不安な気持ちに駆られやすい傾向があります。当院では幸せ気分はさらに増幅していただき、意味のない不安材料はしらみつぶしに消していきます。
また、大学病院・日赤病院時代にも多数行ってきたエコーを用いた胎児ドックとしての診察はもちろんのこと、現在では主流となるNIPTの紹介とともにNIPTの適応外の方に対してクアトロマーカーや羊水中の染色体検査(入院は不要です)も以前と同様に当院では実施可能であります。
また、理解していなければいけない状態がある場合(たとえば切迫早産や妊娠中毒症など)は十分説明した上で早め早めの回避策・治療策を講じてまいります。
また、分娩場所の確保も現在では重要で、ご一緒にマッチングのお手伝いをおこなっています。

超音波検査

おなかの赤ちゃんの様子を確認し、状況を把握します。親となる実感がわく時だと思います。心音を聞いていただき、画像も見つつその写真も持って帰ってもらっています。USBメモリーをお持ちくだされば動画で経腟超音波画像も経腹超音波画像も録画できます。また、経腟・経腹超音波検査ともに撮影条件が整っていれば3D/4Dは撮影しています。USBメモリーへの録画や3D/4Dは当然別途料金などいただいておりません。ご夫婦でおいでください。リアルに動いているのを見ていただいて、おなかの中のお子様の発育を実感してください。現在、3台の超音波検査機器を使っています。主に使っているものは経腟超音波検査には GE社製VolusonP8で経腟超音波専用の4Dプローブも設置しています。経腹超音波検査にはGE社製VolusonS10Expertで4Dプローブも設置していますが、2D用にはC2-9プローブを使っています(ご存知の方にはわかってもらえるプローブです:令和元年時点)。超音波機器の性能アップがすべてではありませんが、以前のものと比べると格段の性能差を感じます。以前と比べて相当緻密に画像を見ることが出来ます。

分娩場所の選定

自宅のそばで分娩か帰省分娩かでまず分かれます。自宅であれば今の生活の延長線上で分娩時に分娩場所に行くことが可能です。特に移動などの手間も少なく、ご主人の立ち会い分娩などの計画がある場合も可能であることが多いです。しかしながら、通常の場合は陣痛が発来するか破水した場合に入院となりますので、その際一人ぼっちであることが多く、そこに不安が残ります。幸いにも当院近隣はタクシーを呼べば来てくれる環境にあるので対応は可能かとは思います。一方、帰省分娩は実家ですので自宅そばの分娩とは逆になります。移動するのに前もって荷物を持っていくことになり、さらに自宅に残した夫のために準備(家事的なものだけでなく、銀行や役所などの用事なども含める)が必要になります。ただ、自宅では、分娩前後に家事をする必要がなくなることが多く(親がしてくれる)、陣痛や破水の際の対応も家族総出でしてもらえることになり安心です。ちなみに分娩費用は横浜市と地方を比較すると明らかに地方の方が安いことが多いです。よくある理由で「上に子供がいるので・・・」とおっしゃる方がいますが、その先は二手に別かれることが多いです。「上に子供がいるので・・・分娩で入院中に子供をみてもらう人がいないから帰省します」と「上の子供がいるので・・・せっかく、上の子が発表会の練習してたのにとか、入園式・卒園式があるのでとかで実家には行ってられないのでこっちで産みます」となります。その理由はごもっともでそのことも踏まえ妊婦検診時に相談させていただいています。
また、分娩場所という意味において助産院・産科クリニック・産科病院・総合病院・大学病院・特殊な分娩施設(県立こども医療センターなど)などで分かれるかと思います。県立こども医療センターなどは若干特殊で品胎(三つ子)とか胎児に何らかの異常所見がある場合にはベストの場所となりますが、通常の分娩にとってはある意味オーバースペックとなります。大学病院はマンパワー・設備においては絶大な安心感があります。他の科と連携も可能で合併症妊娠(糖尿病・気管支喘息・膠原病などの疾患)の場合はベストの選択となります。しかしながら、外来の待ち時間が長くなる傾向にあります(例えば便秘の薬が必要な時でも結構待ちます)。また、医師が外来の日によっては変わってしまって、いつも同じではありません。総合病院は大学病院と同様で十分すぎる安心感があります。産科病院はマンパワー的には産科に特化してみてみると潤沢ですが、合併症妊娠となると特殊な疾患との混在があると難しくなります。産科クリニックは一人の院長の下で分娩をされますので、マンパワー的に病院と比較すると厳しいものがあります。しかし、いつも同じ先生が同じように話をして内容的にずれが生じることは比較的少ないです。そういう意味での安心感はあります。分娩時の異常についてはほぼ対応が可能で緊急時の搬送なども行うことが可能としているようです。助産院は正常分娩を原則としていて、結果的に正常分娩であると分娩そのものが生理現象であるだけに理にかなっているかと思います。アットホーム感はベストです。しかしながら、助産院は基本的に医療行為に対して制限がかかっているので(手術はもちろん薬剤の使用についても)、分娩時の異常所見が出た際にはそこでの対応が不可能になり、マンパワーだけでなく医療行為(それが必要ならですが)においても力不足になることがあります。分娩そのものは結果論ではなく、いろいろなことを想定しつつ経過を見るものなので、全く正常な分娩経過中でも急変することがあるだけに注意が必要です。
例えば、私が大学病院・日赤病院在職中の分娩で、急変して帝王切開になるまでの所要時間は1時間以内であることを最低条件とし、日赤の時には15分以内に可能であるようにしていました。少なくとも、1時間以内に対応可能であることを考えると分娩先の選定はいろいろ考えさせられます。それらを踏まえて相談させていただいています。 帰省分娩にせよ自宅そばの施設であっても、また、助産院であっても大学病院であっても妊婦検診を当院では行っています。分娩先の指定に合わせて検査内容・検診内容をマッチングさせていますので安心してください。

帰省分娩の方の管理

港北ニュータウンにお住いの方は転勤されることが多い傾向にあります。そのため、せっかく今お住まいの場所の近くで分娩場所を決めても結局分娩予定日までに転勤することになることがあります。そのため、帰省分娩の方も結構いらっしゃいます。もちろん、上のお子様の都合で帰省分娩「する・しない」と決めることもあります。当院では帰省分娩の検診は分娩施設の希望に則し最大妊娠35週までは検診可能な状態にしています。
また、予定と異なって帰省分娩を中止しても港北ニュータウン内での分娩先の確保のお手伝いをしてきました。その際もご相談ください。

妊娠中の要注意感染症

非常に重症な状態になる場合はどの疾患でも胎児に影響が出ることは事実です。しかしながら母体はそれほどの症状ではないのに胎児には絶大な影響を及ぼすものをあえて挙げるなら次の5つです。梅毒・トキソプラズマ・風疹・サイトメガロ感染症・リンゴ病(パルボウイルスB19感染症)です。
梅毒は慢性化していることがあり、最近、なぜか増加傾向にあるといわれています。梅毒は妊娠初期に採血検査を必ず行いますし、胎盤が形成される前に治療を開始すれば胎児には影響が出ません。つまり、検査さえしていれば妊娠中管理可能です。
トキソプラズマは猫や豚の糞便から感染します。よく幼稚園の砂場に子供たちが使っていないときに大きなカバーで覆っているのは猫の糞便を砂場でさせないためです。猫にとっては砂場が一番、便をするのに居心地がよい場所なので。トキソプラズマは失明・水頭症などを引き起こすのですが、これも妊娠初期に検査すれば治療可能で胎児に影響を与えません。採血検査でトキソプラズマIgMが陽性の場合は最近の感染であることが考えられて薬を飲みなさいと言われることがありますが、なぜか持続してIgM陽性の方が存在します。その場合、過去の感染となりますので治療は不要となります。その判断はトキソプラズマIgGのavidityを調べると簡単に答えが出ます。もし、トキソプラズマのことで投薬するかどうするかで悩まれていればおいでください。
風疹は今結構話題になっていて、妊婦の親の世代に抗体がないことが多く、特に男性(妊婦の父・義父)は感染源になりえます。妊婦自身が前もって予防接種(妊娠中は接種不可)していればいいのですが、抗体価が低めだと結局胎児への防御にはなりえません。風疹の検査も必ず行いますのでその結果を踏まえて指導しています。できれば妊娠する前に検査して対策を練られておく方がよいでしょう。
サイトメガロ感染症は風邪症状であることが多く、以前は小児の時に既感染になっていることが多かったです。今は7割ほどの方しか既感染つまり抗体を持っていません。また、既感染の人は完治している方もいればキャリアー化している方もあります、キャリアー化すると体調が悪いとウイルスを放出するのですが基本的に唾液などが危険です。つまり、妊婦が抗体がなく(未感染)でご主人が既感染のキャリアーだと、体調の悪くなった時のご主人の唾液にウイルスが出ることになり、キスすると感染します。基本的にサイトメガロ感染症の胎児に対する影響は風疹並みの強力な影響で多発奇形とくに出産直前であっても感染すると聴力を失うこともあります。予防接種はありませんし有効な薬もありません。
リンゴ病はよく子供で風邪症状とともにほっぺたが赤くなる病気ですが、妊娠中に感染すると胎児の赤芽球(赤血球の前段階)を破壊するため、極度の貧血から心不全を起こして胎児死亡を起こすことがあります。奇形の報告はありません。これも予防接種もなく有効な薬もありません。
サイトメガロとリンゴ病の抗体の有無の検査は金額からすると悩ましいところなので、説明の上、希望者に実施しています。例えば、保育園の先生とか医療関係者などには強くお勧めしています。

tel.045-914-6560
一番上に戻る