医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
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コラム

2019.10.04

2012年2月 乳癌治療中の方の婦人科検診の必要性

国策で子宮頸癌・乳癌検診を年齢5歳区切りで受診できる無料券が送られています。20歳以上で50歳までの方は、その券を手にしたことがある方もいらっしゃるはずです。ドラマや映画などでも乳癌のはなしが出てくるので検診を受けた方も多いかと思います。その中で乳癌を発見しその治療を開始した方もいらっしゃるかと思います。
子宮体部癌と同じく、乳癌の多くが女性ホルモン依存性です。正確に書きますと乳癌細胞にエストロジェンレセプターがある方が多いということになります。エストロジェンレセプターがあるということは卵巣から出る女性ホルモンであるエストロジェンがあると癌が大きくなり広がることを意味します。そのためエストロジェンレセプターがある方は卵巣から出るエストロジェンの効果と拮抗しあって結果的にエストロジェンの効果をなくするようにする薬を服用することで乳癌の再発防止・治療の効果が得られます。
その薬の代表がノルバテックスです。そのジェネリックではタスオミンやレスポールなどがあります。しかし、これらの薬の副作用があり、子宮の内膜への影響や卵巣が腫れてくるようなことがあります。これら薬品の添付文書にも「注意の基本」として使用中は子宮体癌検査などの子宮疾患の検索と卵巣の腫大などの検査を定期的に行うように指示しています。乳癌の治療をし、この薬を処方している外科の先生がこの事をご存じないことはありえませんが言葉足らずで患者様に伝わっていないこともあり、もし、これらの薬でしっかり治療中の方は婦人科受診される方がよいと考えます。
最近、これらのお薬を飲んでいるのに、この事をご存じなかった患者様が非常に多かったので書いてみました。

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