医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
住所:〒224-0003 神奈川県横浜市都筑区 中川中央1-37-9 TNKビル2F 
電話番号:045-914-6560

コラム

2019.10.04

2011年11月 本当に更年期障害?

最近「更年期障害といわれて、OC(低用量ピル)を処方されているのですが、どうしたらいいですか?」という患者様をよく見受けます。たいていそのような質問のある方は40代前半です。近年の閉経年齢は50歳ちょっとが平均値です。もちろん、人によっては早くに閉経してしまう方もいらっしゃるので年齢だけで判断は出来ません。当院でも十数名の早発閉経(35歳未満で閉経してしまう)の患者様の治療・管理を行っています。
しかし、相談においでになっている方は実際には閉経していない方がほとんどで月経周期が2ヶ月とかにあいたのならまだしも、28日前後の周期できちんと月経が来ているにもかかわらず、更年期障害症状に似た自覚症状(動悸・倦怠感・肩こり・温度感覚のずれなど)があると早速「更年期!」と診断されて、なぜかOCが処方されます。当然、更年期ではないのでOCは月経前症候群からの症状なら効果が少しはありますが、中には甲状腺機能亢進症の方も混じっていて、その場合は全く効果がない方もありました。また、基礎体温を付けさせて(つけることはいいことですが)、無排卵が一度でもあると40歳超えている方は更年期との診断を受けてしまっています。もちろん無排卵は閉経していなくても色々な理由で起こるので(むしろ閉経してない場合の方が多い)、OCでは効果が無いことがほとんどです。不正性器出血の場合も同様で、その出血は閉経が近いためといわれてOCが処方されています。不正性器出血はOCでコントロールはできますが本来の診断結果で処方されていないので、いかがなものか?とも感じます。
私が思うに一番困るのは女性の感覚から更年期といわれること自体が「ああ、もう更年期になっちゃったんだ」という心の傷になって悩んでいる方が多い点です。もし、更年期といわれて、でも、なんか違う感じがすると思われたらほかのクリニックなどで相談してみるのも良いかもです。
本来、更年期障害症状は「閉経後であり」・「エストロジェン(E2)が低値」・「FSH(エストロジェンを出すように命令するホルモン)が高値」の3つの事柄が出現し診断されます。

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