医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
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コラム

2019.10.04

2018年8月 無機ヒ素

ネットネタになりますが、なぜか今頃、ひじきの無機ヒ素の事が載っていました。これの諸元は2004年7月に英国食品規格庁の発表に「ひじきには無機ヒ素が多く含むため健康を害する」と発表されたものです。それに対して「ひじきの損失寿命」という、すごくキャッチーなフレーズで昨日ネットに載っていました。たばこよりも損失寿命が多いとか…。
ちなみにひじきを調理せずそのまま食べる人はいません。英国の指摘はあくまでも「乾燥ひじき」中の無機ヒ素の量が多いことを指しているのです。無機ヒ素は水にすぐ溶け出すので水で1時間ほどかけて戻してその戻し水は捨てて(これは重要)、再度調理を始めると無機ヒ素の7割前後は出て行ってしまいます。
ヨーロッパではお米も無機ヒ素が含まれていて危険と言われていて、子供には食べさせない指導をしている国もありますが、糠(ぬか)を取らず玄米のまま、常に食する場合であって、白米に精米してしまうと糠(ぬか)に無機ヒ素が偏在しているため、ほとんど無機ヒ素はなくなります。
海外では不思議なことに自国であまり食さない食材を対象にこのような指摘をすることが良くあります。ちなみに通常の食事でひじきやお米でヒ素中毒になった報告例は日本にはありません。キャッチーなフレーズの題名なのでネットネタには最適でしょうが、ちょっと、実生活には当てはまりにくいです。厚生労働省や農林水産省のHPもその内容を説明しています。その上、結構古いネタです(14年も前)。妊娠中も問題ないと考えています。
ちなみにお米をよく食べる日本人が世界で寿命の長い国なのは何故でしょう?

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