医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
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コラム

2019.10.04

2018年10月 サプリメント

診療時にお薬を処方する際、服用方法とその効用と投与の理由、その副作用(他の薬剤との相互作用なども)を説明しています。結構、深く詳しくネット情報も含めた質問をされることもありますが、不安を払拭するためと思いネット情報に対してもできる限りの説明をしています。ただ、すごく不思議なのは決して少数ではない方々が「サプリメントはとってます」とおっしゃるのですが、どこまで深く考えて服用されているのかわからないことが多々あります。マーケッティングのことは詳しくないのですが、医薬品(特に医療用の処方薬)についてはネットからはネガティヴな情報(こんな副作用があった、ほとんど効かなかったとか)を主にとらえられる傾向に有り、いわゆるサプリメントはネットからはポジティヴな情報(すごくいい!とか、すごくよくなる!とかの)を主にとらえられる傾向にあります。つまり処方薬は服用するまでの「敷居を高く」し、サプリメントに対しては「敷居が低い」事が多いです。処方薬に対する批判的な気持ちはあってもいいと思うのですが、サプリメントに対しても、もう少し注意をしておいた方がいいです。
日本においては行政の「サプリメント」の明確な定義がありません。基本的にはサプリメントは特定成分を濃縮された錠剤やカプセル形態のあくまで「食品」のことです。ただし、特定保健用食品(特定用途食品・特定保健用食品・栄養機能食品)が例外的に保健機能や栄養機能を行政によって認められています。
まとめるとサプリメントは「あくまでも食品」でしかないこと。なのに医薬品の様な形態をしているがため「期待感は医薬品」に対する気持ちをもってしまいがち。一部成分を濃縮するだけなので医薬品レベルの薬効成分を添付されると違法、つまり危険(スポーツ選手がサプリメントを飲んでドーピングに引っかかった)。
以前、患者さんがネットで購入したサプリメントで全身蕁麻疹が出て当院においでになりました。その際購入したサプリメントの容器には「何かあったら医師に相談のこと」と書いてあったのでおいでになったそうです。成分表は書いてはあるのですが、その中に「〇〇濃縮エキス」と書かれていて、これが全く不明。会社にそのことで電話したところ「企業秘密ではないけれど、お答えできない」とのこと。じゃあ、どうするんだ!と・・・無責任にもほどがある事が多いです。

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