医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
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コラム

2019.10.04

2013年5月 更年期障害???

40歳代から月経が定期的に来なくなり、さらに体調の変化があると更年期障害と診断する医療施設を見受けます。これには一寸異を唱えたいです。更年期障害はあくまでも閉経後に女性ホルモンの欠落から身体・精神症状を呈するものを指します。つまり、月経があるのに更年期障害と似た症状のイライラや発汗、動悸、肩こり、身の置き所のない感じなどはそれに相当しません。ホルモン補充療法のル・エストロジェルやエストラーナ貼布剤やプレマリンのようなものでの治療は意味がありません。それよりも排卵障害や発汗の症状であれば甲状腺機能異常なども調べないといけないのです。月経があるのにこのような症状を呈するものは月経前症候群(PMS)の方も多く、漢方薬や低用量ピルなどが著効する事が多いです。
このため、逆説的に不思議なことが起こります。たとえば、ここで取り違える医療施設だと・・・月経があるが月経周期が不順でイライラいや発汗などがあると診断名は更年期障害。さらにまたここで取り違えて更年期障害には低用量ピルが効く(実際に閉経直後だと効果はあるのですが、乳癌リスクとして女性ホルモンの投与に相当してしまいます)と判断しそれを投与して改善させた。だから「あなたは更年期障害だからピルを飲みなさい」で2回勘違いしているのにもかかわらず結果オーライで効果がでてしまう事があります(本当は月経前症候群(更年期障害ではなく)にピルで治療をしているだけ)。
以前も書きましたが、卵胞ホルモンの低下とFSH上昇、甲状腺ホルモンの正常値があってはじめて更年期障害になりますのでそれ以外は月経前症候群などとして管理すべきものです。この2つは大筋よく似ているのですが、ギリギリのところ全く違う部分があり、治療が真逆になるので注意を要します。

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