医院名:医療法人真理恵会 田中彰クリニック 
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コラム

2019.10.04

2012年12月 妊娠中の気になる感染症6

グループD:麻疹(はしか)・水痘(水疱瘡)
日本で生活している方は基本的に予防接種を済ませている方が多く妊娠中に初感染になる方はほとんどみられません。また、妊娠中に感染しても風疹ように胎児への重篤な影響はあまり起こしません。もし予防接種をしていなければ妊娠中の初感染は避けた方が良いので注意するのはよいことですが、サイトメガロウイルスやりんご病ほど神経質になることはありません。

グループE:外陰ヘルペス感染症・尖圭コンジローマ(HPV感染症)
ヘルペスは外陰に出来ますと、経腟分娩では出産時に胎児がその外陰部に触れながら出産するので、その時、感染します。妊娠以前にも既往歴で外陰ヘルペスになった事がある場合は必ず産科の医師にそのことを話さないといけません。外陰ヘルペスはその潰瘍が治って3週間以内(初感染3週間、再発で2週間以内)での経腟分娩は新生児ヘルペスの発症の可能性が非常に高くなります。新生児ヘルペスは重篤で死亡するか後遺症を残すことがほとんどで安全策のため帝王切開を選択することになります。
尖圭コンジロームは外陰部にイボのようなものができるものですが、このHPV感染症は型が違うものだと子宮頸癌を起こすウイルスです。このコンジロームがある外陰部を通って産まれると稀に新生児にRRP(再発性呼吸器乳頭腫症)を発症します。そうなると新生児・乳幼児期に子供の気管にイボが再発性で出来て、ひどいと気道を閉塞して窒息させるので1年間に数回気道のイボ切除を行わないとイケなくなる事があります。ですので出來れば尖圭コンジロームがあるのなら治療してからお産される方がよいです(帝王切開を選択するほどの頻度ではないのですが・・・)。

グループG:C型肝炎(順番変更で)
出生時に母体から感染することが多いです。ただ防ぐ方法がないので妊娠中に血液検査をしていますが、敢えて言うと妊娠中にC型肝炎が母体で発症しないか?という点と分娩などの時、ほかの患者様に院内感染起こさないか?という点で検査が必要なだけです。現時点においてはB型肝炎のような出生児への感染を防ぐ手立てはC型肝炎にはありません。

詳しくは産婦人科医師までご相談ください。

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